認知症になってしまったお客様 ウェイトレス時代の出来ごと

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私は若いころ接客業をアルバイトで5年、正社員で何年させて頂いておりました。
その頃のお話です。

接客業と言いますのはファミリーレストランのウエイトレスです。

長い期間同じお店で働いていますと、たくさんの常連さんと親しくなります。
お客さまもこちらの事を覚えていてくださり、旅行のお土産をくださったりするものです。

高校生だった私は週に3日~5日ほど働いていまたのですが、週にご夫婦で仲良く来て下さる常連さんがいらっしゃいました。
いつも同じデザートを頼まれるので「今日はバニラにしてみてはどうですか?」なんて言っても「やっぱりチョコレートが好き」なんて会話もしていました。

ご年齢は多分ですが、60代後半~70代前半だったのでしょうか。
奥様は踊りの先生をされていて、ご主人はわかりませんがいつもお洒落なスーツに身を包み可愛らしいループタイと呼ばれる紐ネクタイをしてらっしゃいました。

異変はある時から始まりました。

ご主人がなんだかボーっとしているように感じていました。
目がうつろなんですね。

そして突然席を立たれてウエイトレスステーションと呼ばれる、お客様が入れない場所に来てしまったり、女性用トイレに来てしまうのです。

そうかと思うと、いつものお客様の顔に戻り、笑顔で会話をしてくださったりします。
そんな事が続き、いつの間にかほとんどの時間がうつろな目で徘徊されてしまうようになりました。

今ならわかります。
きっと認知症が始まってしまわれたのですね。

当時は若い従業員ばかりで、認知症の知識などもなく、ただただどう接して良いか解らずオロオロするばかりでした。

そのうちご夫婦はお見えにならなくなりました。
とても気がかりでした。

今だったらもっとちがう声のかけ方などできたのでしょうか。。。

それから数年たって、偶然奥様の方を駅でお見かけしました。
ずいぶん様子は変わっており、髪は乱れ、なんだか生気がないように思いました。
声をかける事が出来ませんでした。

ご主人はどうされたでしょうね。
何にもお力になれない自分が少し悲しかったです。

認知症と言うものは本当に大変です。

最近よく警察が放送で迷子の放送をされています。
みなさん徘徊されてしまっているのです。

どうか認知症のご本人、ご家族が少しでも幸せに過ごせるようにと願います。

もしお役に立てたり、クスッとして頂いたりご共感頂けた際にはポチっとして頂けますと記事への情熱になったりしなかったり。。。

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